そんな時はつい、「やっぱりビンゴは、いい子で一番可愛いもんね〜。 そしたら、ビンゴは息子に甘えることもなく、不審者だと思ったのか、 息子は喜んで、「そうかそうか。お兄ちゃんのこと大好きなんだ。」と言い、 私は内心、「ビンゴのこと何も知らないで、大丈夫かなぁ〜。」と思いながらも、 息子と私の間の、こまごました口げんかは、レクリエーションのようなものです。 ところが、ビンゴには理解できるはずもなく、 出かける時にドアを閉めない息子が悪いのか・・・、 息子も怒る気にもなれず、大笑いしました。 そして フックの事件も思い出したのです。 犬の愛情はすごいと思いましたよ。 それ以来、ビンゴの前では、私と息子は仮面親子です。 ビンゴは、1歳前にもうこんな事件を起こしています。 普段は、私の姿が見えないだけで「ぴーぴー」鳴いているのに。 これから先、私には何があっても味方になってくれる、頼もしい(?)ナイトができたのです。 ただ、自分が育てる犬は、息子を敵とみなし、息子の部屋にブツをする犬・・・。 しかし、母を想う犬の愛情は、絨毯1枚には代えられません。 これだから犬飼いはやめられません。 顔見て納得できました。
このまま、まったりのんびり暮らしてゆくものと信じておりました。 ワタクシは墨を使う仕事もしており、専用の部屋があります。 (まあ、うちには危険極まりない雪ちゃんがおりますので) 関係者以外立入禁止!絶対厳禁!!KEEP OUT!!! という部屋なんですが、鍵はかかっておりません。 当たり前だ、貴重品なんぞありゃせんし、ワタクシは独り住まいだ。 とある日曜日。 午前中に墨仕事をし、「お腹空いちゃった〜、中〜断!!」 もちろん、可愛いスケも雪も側に寝ています。 「ああ。ワタクシなんて幸せなの…ぐうぐうぐう〜」 しばらくして眼が覚めると、スケと雪が見当たりません。 まあ、別にいいや。それより筆洗わなきゃ。 と書室に戻ろうと階段を見て愕然…。 足跡が、付いてる。 でかい…、スケだ。 なんで黒いの?これって墨汁…? Oh my dog! このときのワタクシの頭ん中は、スケと雪と墨汁が部屋の中でぐーるぐる。 まさにブラックアウト状態。 部屋の中もブラックアウトォ〜! 惨状。 ドアを開けたのはきっと雪ちゃん。 でも、墨池をひっくり返したのはスケなんだね。 それを踏んづけて歩き回っちゃったのもスケなんだね。 墨で汚れたのもスケ(だけ!)なんだね。 雪はドアを開けただけ。 真っ白なまんま。 雪が悪いんじゃない(たぶん)、スケが悪いんじゃない(おそらく)。 えーえー、一番いけないのは、鍵をかけなかったワタクシです(なんだろうな)。 だから、天罰として部屋中の墨を拭きとり、絨毯の黒い足跡を拭い、 片付けは未だに終わらない。 後から後から墨で汚れたモノが出てくる…。 「墨は落ちない」 …ワタクシの座右の銘です。
と今は亡き某国のお偉いおじさんはのたまいましたが…。 夏も終わりかけたとある晩のことでございます。 「ちくしょ〜まだ暑いじゃんか〜!」 寝かけた私は突如飛び起き、ベッド下に寝ている犬を踏んづけ、窓を開け放ったのです。 「ここも開けた方が涼しいか?」と窓という窓を開け、ついでに外階段に通じるドアも開け放ち、 それが、恐怖の時を迎える序章とも知らず…。 がさごそと物音がします。 「んぁ?スケか?」 いや、違う。 それなら、猫か…。 うるさいな、でもまあそのうちどっか行くだろうと 「ん?ぱたぱた???なぜ?」 睡魔の中、私にふと嫌な予感がよぎりました。 雪ちゃん、見た目はカワユイのですが、 まさか、また蝉でも捕まえて見せにきたんじゃないだろな…。 私が恐る恐るも枕もとのスタンドを点けてみると… 「何やってんの…?」 とそーっと廻り込んで見てみると、 「OH!MY DOGGGG〜!」 じゃなかった「キャットだあ〜!!!」 雪ちゃんは、その愛らしいお口になんとコーモリ!を咥えていたのです! コーモリ、こうもり、蝙蝠…コーモリだよっ!!! ガッツリ咥えた口からは顔と翼というのか羽というのかはみ出させ、パタパタぱたぱたと…。 眠気なんか一気に吹っ飛びました。 「ぎゃあ〜!」 という叫び声に眼を覚ました犬と一緒に(それまで寝込んでいたスケもスケだよ)ベッドの上に飛び乗り、 化け猫姿そのままにこちらを振り向いた雪ちゃん。 満足したのか、獲物を捕らえたまま音も立てずに出て行きましたが、 パンダをくれたおじさん、うちのは白猫だけど、獲るのはネズミじゃないんだ、コーモリなんだよ…。
お腹痛いん? 大急ぎで散歩バッグ持参で外へ飛び出した。 大して緊急でも無かったのか、切羽詰まった様子は無く、普通に歩いて、 それでもウンは多目にした。 これがしたかったんや、楽になったね。 近所を一周して、身体と足を拭き水を飲ませる。 すると10分程してまた起こされまして。 え?さっきのウンはとっても良い形で、お腹を下した感じでは無かったけど・・・・ でもまだお腹ゴロゴロするんかな? と、一瞬起き上がるのを躊躇してたら、 やっぱり調子が悪いのか!この音はお腹急降下やね?水便かも! 再び飛び起き階段を降りると、PIXYも大急ぎで降りる。 今度はかなり切羽詰まった感じの急ぎ方。 尋常でないPIXYの階段の降り方に緊迫感を感じ、 ダッシュで散歩バッグを取り、玄関に走る。 ・・・と、犬の姿が無い。 あれ?我慢できずにどっかで漏らした? 可愛いPIXY、可哀想に!どこで苦しんでるん? あちこちの電気を一斉に点け、PIXYを見つけたのは、PIXYのご飯台の前。 テーブルの前で、綺麗に伏せてた。 ・・・・・あの、今、夜中の二時過ぎですが・・・・ 丑三つ時に私を起こし、大急ぎで向かった先がテーブルの前とは 一体どう言う意味でしょうか? その綺麗な伏せを見て、すぐに全て理解しました。 PIXYは朝晩の散歩を終えると、すぐに私がごはんを作り始め、 10分後には食べるので、夜中の散歩後も当然ご飯が出てくると思ったらしい。 そんな事で起こされたのか・・・・ あの急ぎ方、ウンがしたい時より緊迫感があったのに・・・・ もちろん、こんな時間にごはん作る気サラサラ無いから。 いつまでたっても作り始めん私を、そんなに不思議そうな顔で見るのはやめなさい(笑)。 |